徳島県四番札所、黒巌山「大日寺」様について
黒巌山 遍照院/四国八十八箇所霊場第四番札所/大日寺
弘法大師が42歳にあたる弘仁6年、この地に長く留まり修行していたとき、大日如来を感得された。大師は、一刀三礼をして5.5センチほどの大日如来像を彫造され、これを本尊として創建し、寺号を本尊に因んで「大日寺」と命名したと伝えられる。また「黒巌山」の山号は、境内が三方を山に隔てられており、人里はなれたこの地は「黒谷」と称されたのが由来といわれ、地元では「黒谷寺」とも呼ばれていたという。
宗 派:東寺真言宗
本 尊:大日如来(伝弘法大師作)
開 基:弘法大師
創 建:弘仁6年(815)
真 言:おん あびらうんけん ばざらだどばん
住 所:〒779-0113
徳島県板野郡板野町黒谷字居内28番地
電 話:088-672-1225
駐車場:普通20台・マイクロバス/大型5台
午前7時~午後5時・無料
宿 坊:なし
烏枢沙摩明王について
梵語 Ucchuṣm 烏芻瑟摩、烏芻渋摩とも記す。また穢跡(えしゃく)金剛、不浄金剛、火頭金剛とも訳している。明王としてはかなりに早くから成立していたものの一つである。すべての不浄・障害を除く力を持つほとけとされている。
日本でもすでに奈良時代に火頭金剛としてその像が制作されていたが、中国でも敦煌絵画のなかにその姿が描かれている。平安時代以降には天台系の五大明王像のなかに北方金剛夜叉明王の代わりにこの尊を配する場合がある。
(「日本仏像辞典」真鍋俊照編より抜粋)
本蔵は楠(くすのき)による一木造で、蓮台から御本体まで一本の楠にて彫り出しており、仕上げは木目や木味など、木本来の持つ魅力を最大限に活かせる白木造となっております。
古代インドでは神話では「ウッチュシュマ」や「アグニ」と呼ばれた炎の神であり、心の浄化や日々の生活を取り巻く現実的な不浄など、この世の全ての不浄を清める功徳をもたらしてくださるこの明王様は三面八臂や片脚を上げた立像など、様々な御姿をされます。
本像は、大日寺様名誉住職 真鍋俊照の仏画(四国八十八ケ所霊場 大九番札所 法輪寺 所蔵)を下図とさせていただきました。
御納入の様子
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